「空き家等対策の推進に関する特別措置法」No.13

実地研修2018年4月30日

第3条 空き家等の所有者又は管理者(以下、「所有者等」という)は、周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空き家等の適切な管理に努めるものとする。

 

Q13:第3条の趣旨は何か。

A13:1 本条は、空き家等の所有者に対して、周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空き家等を適切に管理すべき努力義務を課すものである。

空き家等が私有財産である以上、その管理は所有者の自由であるのが原則であるが、所者者といえども、その管理を怠って周囲の生活環境に悪影響を及ぼすことまで許される事ではない。そこで、本法は本条を置くことで、空き家等の所有者に対して、努力義務の限度であるものの、その責務を明らかにしたのである。

なお、「市町村の責務」の前に「空き家等の所有者等の責務」を置いているが、これは、適切な管理が行われていない空き家等がもたらす問題を解消する責任は、第一義的には空き家等の所有者等にあるとの立場を明らかにするためである。

2 「周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空き家等の適切な管理に努める」とは、本法でいう特定空き家等の状況にならないように管理することはもとより、自ら所有又は管理する空き家等が、防災、衛生、景観等において、地域住民の生活環境に悪影響を及ぼさないように空き家等の適切な管理に努めることをいう。たとえば、朽廃により瓦、外壁等の建築資材の落下、飛散、剥落が生じないように時々建築物等の状態をチェックし、問題があれば補修等を行うこと、敷地内の斜面や石垣の崩落が生じないように土砂流出を防ぐための修繕を行う事、樹木が隣家に越境し、隣接住民の生活環境に悪影響が生じないように枝打ちや伐採を行う事などを想定している。

なお、本条の努力義務に違反したからといって、それだけでは、何らかの法的な効果が生じるという事はない。

しかし、本条の努力義務を怠った結果、空き家等が特定空き家等であると認められる場合には、特定空き家等に関する規定の実施の為の立ち入り調査、さらには特定空き家等の是正措置として、助言、指導、勧告、命令、行政代執行などの措置の対象となるほか、特定空き家等である看板の保存に瑕疵がありそれが原因で他人に損害を与えた場合には、民法上の工作物責任など他の関係法令による法的責任が当然問われ得る。

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