相続放棄しても管理責任は問われる。相続放棄したあとの実家のはなし。

トピックス2021年4月18日

先日、移動中のラジオから聞こえてきた人生相談の内容で、「実家の母が亡くなった場合に相続放棄をしたい」との相談がありました。

理由としては、これまでの親子間のいろんな思いがあったようですが、個人的に気になったのは、相続について、10年ほど前に父親が亡くなったときに発生した実家の相続がそのままになっていて、今から放棄することはできないということ。

つまり母親の相続を放棄したとしても、すでに父親から相続した分の実家の権利は残ってしまう。こういうケースはすごく多いのではないかという事です。

相続放棄とは、積極財産(預貯金や不動産など)と消極財産(借金など)の全部を放棄することを言います。ですから、相続放棄をすればすべての遺産について免責されるだろうというのが一般的な理解のされ方だと思います。

確かに、借金等などについては相続放棄をすることにより免責されます。

しかし、不動産などについては必ずしも免責されるわけではなく、管理責任は負い続けることになります。

これは、民法第940条第1項に、「相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となったものが相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない」と規定されているからです。

↑↑↑の法律については今後改正されるようなので、現時点での解釈によります。

つまり、相続財産管理人が決まるまでの間に空き家が倒壊したり、放火やごみの不法投棄などが発生して近所とトラブルになった場合、相続放棄をした人が責任を負わなければいけないということです。

同様に、相続放棄した空き家の解体をせまられた場合、その解体費用は誰が払うかという問題です。

結論を言うと相続放棄をした空き家の場合でも解体の費用を払う可能性があるということです。

相続放棄をした法定相続人は、「所有者」には該当しませんが、この場合でも相続財産管理人が選任されるまでの間は、自己の財産と同一の注意義務をもって管理する義務があり、「管理者」に当たると考えられています。

空き家等対策の推進に関する特別措置法は、空き家等の「所有者又は管理者」に対し、周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空き家等の適切な管理に努めるべき責務を課しています。

つまり役所の指導に従わずに代執行の処分を受けた場合、解体費用の請求は管理者である相続人に行われるということです。

なんとも理不尽に感じるかもしれませんが、自分たちのまわりに放置された空き家が増えることを考えるとしかたないかもしれません。

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