【お願い】施設入所後の実家管理、担い手不在という新しい市場
介護施設への入所は、本人の生活が守られる一方で、実家という不動産が置き去りになりやすいタイミングでもあります。
ケアマネジャーの業務範囲は生活支援まで、空き家対策は空き家になってからが対象。
このあいだに、誰も担当していない部分が存在します。
今回、空き家管理士協会が始めた実態調査をもとに、この領域がどんな事業機会になり得るかを、事業者視点で整理します。
施設入所のタイミングに、誰も気づいていない需要がある
高齢の親が介護施設に入所するとき、家族の関心は本人の生活と費用に向きます。
ですが、そのすぐ外側に、もうひとつの課題が静かに残ります。実家をどう管理するか、という問題です。
郵便物、庭木、雨漏り、防犯。施設入所直後の実家は、まだ「空き家」とは呼ばれません。
それでも、日常的に人の出入りがなくなる家であることに変わりはなく、放置が進めば数年後には典型的な空き家となって表面化します。
制度のすき間が生む、事業者にとっての空白地帯
介護保険制度のもとで、ケアマネジャー(利用者ごとに介護サービスの計画を立て、本人の生活を支援する専門職です)の業務範囲は、本人の生活支援が中心です。
実家という不動産の管理までは、制度上の役割に含まれていません。
一方で、空き家対策の各種施策は、多くの場合すでに空き家となった物件を対象にしています。
つまり、施設入所から本格的な空き家化までのあいだに、担当する制度も専門職も存在しない期間があります。
ここに、事業者にとっての空白地帯があると、ぼくは考えています。
どの業種にとって接点になり得るか
このタイミングで接点を持てる可能性がある業種は、思いのほか広いです。
不動産業であれば、将来の空き家予備軍として早期に関係構築ができます。
警備・清掃業であれば、定期巡回や維持管理サービスの提案先になります。
士業であれば、相続や財産管理の相談につながる入り口になり得ます。
地域の金融機関にとっても、顧客の資産状況を早期に把握する機会になるかもしれません。
介護・福祉業にとっては、本業の周辺サービスとして、実家管理を紹介・仲介する立場になる可能性もあります。
実態調査から見えてくること
空き家管理士協会では今回、施設入所時における高齢者の自宅管理・家族負担に関する実態調査を実施しています。
介護施設、ケアマネジャー、地域包括支援センター(高齢者の暮らしの相談を幅広く受ける公的な窓口です)、自治体関係者、そして家族介護を経験された方を対象に、現場で実際に起きている困りごとを集めています。
この調査結果は、単なる社会課題の可視化にとどまらず、新しいサービス設計のヒントになる可能性があります。
どんな課題が、どの立場の人にとって、どの程度の頻度で発生しているのか。
数字と声の両方から整理できれば、事業者にとっても「どこにニーズがあるか」を判断しやすくなるはずです。
というわけで、
今回はこの制度のすき間を、まず声として集めることから始めたいと思っています。
もし、あなたの身近にこんな経験があれば、ぜひ教えてください。
-
親の施設入所後、実家を見に行くのが負担だった
-
郵便物や草木、雨漏り、防犯が気になった
-
ケアマネや施設職員として、本人の自宅管理が気になった
-
家族が遠方で、誰も実家を確認できなかった
-
介護と空き家対策が、もっとつながるべきだと感じた
7月末で一度回答を締め切り、8月上旬に速報として整理する予定です。
「うちもそうだった」「現場でよく見る」という声があれば、ぜひ今月中にお寄せください。
▼実態調査へのご協力はこちらから
【https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScsq_Yd1Y18ug_R_12ammk9QoINWJu916ZNEuLtrXqM80QtDQ/viewform】
回答期限:2026年7月31日(金)まで
回答時間は5〜8分程度です。
ご回答いただいた内容は、個人や施設が特定されない形で集計し、今後の制度提言・自治体モデル事業の検討資料として活用します。
ご回答いただいた方のうち、希望される方には後日、
「親が施設に入ったあとの実家見守りチェックリスト」
と、調査結果の速報レポートをご案内します。
ご希望の方は、フォーム最後のメールアドレス欄にご記入ください。
この記事の背景や現場目線の補足は、ぼくの「空き家ビジネスnote」でも解説しています。
















