外国人が日本の空き家を買い集める理由。儲けより強い価値の正体
「外国人に不動産を紹介する」と聞くと、住宅価格の高騰もあってモヤっとする人も多いと思います。
ぼくも正直、最初はそうでした。
でも最近、海外の人たちが「日本の空き家」に本気で目を向けている流れが出てきています。
しかも彼らは、転売や民泊の儲け目的だけじゃない。
結論から言うと、この動きは【空き家ビジネス参入者にとって「需要の再発見」】です。
売る・貸すだけじゃなく、支える仕事も含めてチャンスが広がっています。
いま、外国人が日本の空き家に注目している
最近、海外の人たちが日本の空き家に興味を持ち始めています。
理由はシンプルで、海外では家が高い。
特にアメリカやヨーロッパでは、普通の家を買うにもかなりの金額が必要です。
一方で、日本の地方には「え、こんな価格で買えるの?」という空き家が存在する。
もちろん物件によって状態も条件も違いますが、この価格差が暮らしの選択肢として映っているのは間違いありません。
英語で空き家を紹介する「Akiya Mart」という存在
そこで登場するのが、外国人向けに日本の空き家情報を英語で紹介し、購入を支援する「Akiya Mart」。
面白いのは、運営する2人が紹介するだけではなく、自分たちも日本全国で複数の空き家を購入している点です。
「儲かる」より先にある、価値の実証
空き家ビジネスに興味がある人ほど、最初に考えるのは収益化です。
転売、賃貸、民泊、シェアハウス…。どれも現実的な選択肢ですし、ぼくも相談を受けると「どう収益を作る予定ですか?」と必ず確認します。
彼らは「利益が目的じゃない」と言う
ところがAkiya Martの2人は、転売やAirbnbが大きな利益にならなかった、そもそも利益目的ではなかった、という趣旨の発信もしています。
ここがポイントで、彼らは「儲け話」よりも先に、日本の空き家の面白さを、体験として証明することに価値を置いているように見えます。
言葉より強いのは“実体験”
「ぼくたちも買って、こういう暮らしをしている」
この一言はリアルに強いです。
空き家を選ぶ理由は、投資の利回りだけじゃなく、ゆったりした時間の流れ、地域のつながり、四季のある生活…そういうお金に換算しにくい価値も含まれます。
そして、その価値は「体験した人」が一番説得力を持ちます。
「でも生活できないと…」という不安は正しい
ここまで読んで、「理想はわかるけど、利益が出なきゃ続けられない」と感じた人もいるはずです。
これはすごく健全な感覚です。
日本で暮らす以上、生活費も固定費もある。
空き家は安く買えても、維持管理にはコストがかかることが一般的です。
海外の人と「前提条件」が違う
海外の人にとって日本の空き家は、母国で家を買うのと比べれば「信じられないくらい安い買い物」になるケースがあります。
だから、収益性へのこだわりが日本人ほど強くない場合もある。
ここは、国内プレイヤーが同じ土俵で戦うのではなく、役割を分けて設計する発想が大切です。
空き家ビジネス参入者がここから学べる「勝ち筋」
外国人需要が増える=「外国人に売れば儲かる」という単純な話ではありません。
むしろ参入者にとって重要なのは、“売る”の周辺にある仕事が増えるという点です。
勝ち筋① 価値を翻訳する
空き家はスペック表だけでは売れません。
どんな暮らしができるのか、地域とどう関われるのか。
こうした価値を言語化できる人が強い。
これは不動産会社だけでなく、観光・地域事業者・編集者・動画制作者にもチャンスがあります。
勝ち筋② 「実証」をセットにする
現地内覧、滞在体験、利用イメージの提示。
これらを用意できると、意思決定は一気に前に進みます。
空き家管理・清掃・草刈り・鍵管理・見守り・軽微修繕など、管理業務そのものが信用の土台になります。
勝ち筋③ 異業種連携で「不安」を解消する
外国人に限らず、空き家購入には不安があります。
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物件状態の確認(雨漏り、傾き、設備)
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リフォームの段取り
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防犯・見守り
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近隣との関係づくり
こうした不安を“チームで解消”できる地域は強い。
建設・士業・警備・介護・清掃・造園…空き家は異業種の入口になりやすい分野です。
「外国人に売るなんて…」の前に考えたいこと
心配の声が出るのも自然です。ぼくも同じ気持ちになります。
ただ、放置されて朽ちていく空き家と、誰かに大切に使われる空き家。地域にとってどちらが良いかは、ケースによって違いはあっても、考える価値があります。
大事なのは、地域に負担が残らない形で、ルールと運用を整えること。
だからこそ、管理・連携・相談窓口が必要になります。
FAQ
Q1. 外国人需要は今後も増えますか?
A. 断定はできませんが、海外との価格差や暮らし体験への関心から、一定の関心が続く可能性はあります。
Q2. 空き家ビジネスは未経験でも参入できますか?
A. 可能です。清掃・見守り・鍵管理など、低リスクで始められる業務から入るのが現実的です。
Q3. 儲け目的じゃない相手に、ビジネスは成立しますか?
A. 成立します。売買益ではなく、管理・サポート・体験提供など周辺支援で収益の機会が生まれます。
Q4. 地域トラブルが怖いです。どう防ぎますか?
A. 事前説明・連絡体制・管理ルールが重要です。地元事業者と連携し、窓口を一本化すると揉めにくくなります。
この記事の背景や現場目線の補足は、ぼくの「空き家ビジネスnote」で詳しく解説しています。
















