相続放棄しても管理責任は問われる。

トピックス2019年5月23日

週刊誌の記事で、親の家を生前に売るほうがいいか、死後にするほうがいいか、というものがありました。

空き家問題で切っても切れないのが相続問題。

相続の段階で空き家になるというのが非常に多いです。

家を相続したものの、その家には一度も行ったことはないし、その土地に何にも思い出もなければ思い入れもないことも多い。

トータルで考え相続放棄という選択をすることもありますが、空き家の問題は相続放棄してもなかなか解決しません。

というのも、民法第940条第1項「相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となったものが相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない」とあるからです。

つまり、相続財産管理人が決まるまでの間に空き家が倒壊したり、もしくは放火やごみの不法投棄などが発生して近所とトラブルになった場合、相続放棄をした人が責任を負わなければいけないということです。

一般的なイメージでは相続放棄すればそこですべての煩わしいことから逃れられると思いがちですが、実際はそうもいかないのですね。

どちらにしても空き家になって放置したまま時間がたってしまうと劣化が進んでしまい、いざ、売却を考えたり、親族が住むことになったときに余分な費用が掛かってしまいます。

まずは、空き家をお荷物と考えず、前向きに家族の皆さんでどうするのがいいのか話し合ってみるのがいいと思います。

 

 

 

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