「空き家等対策の推進に関する特別措置法」No.3

実地研修2018年1月20日

 

Q3:「空き家等」の判断において、考慮すべき要素はなにか?たとえば①現に居住している者がおらず、人の出入りもない状態が長期間継続している家屋や②長期間人の出入りもなく管理行為も認められない倉庫は「空き家等」か?

 

A3: 建築物の使用実態の有無については、本法に定める調査等(第9条・第10条)により、調査時点での建築物およびその敷地などの状況等に基づき客観的に判断されるべきものであるが、実務上は

・建築物等の朽廃等の状況

・建築物等の用途

・建築物等への人の出入りの有無

・電気・ガス・水道の使用状況及びそれらが使用可能である状態にあるか否か

・建築物等及びその敷地の登記記録、所有者等の住民票の内容

・建築物等の適切な管理が行われているか否か

・所有者等による固定資産税等の納付状況

・所有者等によるその利用実績についての主張

などの諸要素を総合的に考慮して判断されることになろう。

 

したがって、①現に居住している者がおらず、人の出入りもない状態が長期間継続している家屋や②長期間人の出入りもなく管理行為も認められない倉庫は、いずれも「居住その他の使用」がなされていないことが常態であるとして、一般に「空き家等」と認められることになると考えられる。

 

なお、このような建築物等の中に所有者等の物品が残っていることもあるが、適切な管理がなされず放置されている建築物等の中の物品は当該建築物等を物置又は倉庫として物品の保管に使用していると認められる特段の事情がない限り、それら物品も建築物等同様に放置されているにすぎず、「居住その他の使用」がなされているとはいえないから「空き家等」と考えられるであろう。

 

「空き家等」に該当すると判断されたとしても、市町村の空き家等対策計画(第6条)や市町村長が行う調査等に(第9条・第10条)の対象となるにすぎず、さらに「特定空き家」に該当しない限りは、市町村長(特別区の区長を含む)による指導・助言・勧告・命令・代執行といった措置の対象とならず、ただちに所有者等に不利益が生じるものではない。

 

以上、前回に続いて、第2条(定義)の部分ですがこの第2条の部分が今回の特措法の中でもかなりボリュームがあるところです。

空き家とはいえ個人の財産である以上繊細に取り扱う必要があります。

また特措法の施行後でもなかなか動きが鈍いのはこういったデリケートな問題があるからでしょうね。

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