消費税減税の“その先”で起きるかもしれない不動産課税の話
今回の総選挙、物価高対策の意味で消費税の減税を打ち出している政党が多いですよね。
この消費税減税の議論が進むほど、財源の穴埋めとして「隠れた増税」、つまり不動産課税の見直しが俎上に載る可能性があります。
特に空き家は「管理」「利活用」「地域への影響」が論点になりやすい領域。
住宅用地特例の扱い、空き家税・空室税の動き、そして「罰する課税」ではなく「理を報いる設計」へ。
これから空き家ビジネス参入前に押さえたい視点を整理します。
狙われやすい論点① 住宅用地特例の見直し
住宅用地特例とは…
住宅が建つ土地の固定資産税は、負担が急に重くならないよう「課税標準を軽くする」仕組みがあります。
一般に、条件により更地より軽くなる制度として知られています(例:小規模住宅用地で課税標準が1/6など)。ただし、ここは断定せずに押さえるべきポイントが1つ。「適切な管理がされていない」と自治体が判断し、手続きが進むと、特例の対象から外れるケースがある、という点です。
「特定空き家」「管理不全空き家」の勧告が分かれ目になる
これらの状態に自治体から勧告を受けた場合、住宅用地特例の適用対象から除外されます。
ここがビジネス視点で重要なのは、「壊すor売る」の前に、いわゆる「勧告に至る前の予防的管理」の需要が増えやすいこと。
定期巡回、通風・通水、草木の管理、郵便物対策、近隣配慮…これらは地味だけど重要な領域です。
狙われやすい論点② 空き家税・空室税の拡大
自治体による課税は、先行事例が出ると広がりやすいのが特徴です。
たとえば京都市では、非居住住宅の利活用を促す目的で「非居住住宅利活用促進税」を設け、令和12年度課税開始予定など、制度の枠組みが案内されています(※開始時期は今後の決定・運用で変わる可能性があります)。
この流れが強まると、次は「空き家」だけでなく「空室(投資目的で空いたまま等)」も論点になる可能性があります。
ここも断定ではなく、議論が起きやすい構造として見ておくのが現実的です。
「罰する増税」より「報いる減税」へ
ここでぼくが提案したいのが、考え方の転換です。
【放置に課税、管理に減免(または支援)。】
あめとムチ。つまり、何もしない人の負担が増える方向に動くなら、同時に「ちゃんとやってる人が損しない仕組み」をセットで作る。
たとえば、遠方の実家を定期的に管理する費用を、一定条件のもとで控除・ポイント・補助などにつなげるという発想は、予防効果が高いはずです(ここはあくまで政策アイデアとしての提案=仮説)。
空き家ビジネスとしても、この方向に合わせてサービスを設計すると強いです。
見回りの標準化、写真・報告の透明化、近隣対応、利活用の入口(売却・賃貸・相続相談の連携)まで、価値を見える化できるからです。
FAQ
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Q:消費税が下がったら、本当に別の増税が来ますか?
A:断定はできません。ただ、財源議論は必ず起きるため、不動産課税の見直しが論点になる可能性はあります。 -
Q:住宅用地特例は、空き家だとすぐ外れますか?
A:一律ではありません。自治体の判断・手続きが絡み、勧告など特定の段階で影響が出るケースが整理されています。 -
Q:空き家税・空室税は全国で一気に始まりますか?
A:現時点で一気に全国一律とは言いにくいです。自治体単位で制度設計が進むため、先行事例と自地域の動きをセットで見るのが現実的です。 -
Q:空き家ビジネスの参入者が最初に作るべきサービスは?
A:予防的管理(定期巡回、通風・通水、草木、ポスト、簡易清掃、報告)を標準パッケージ化するのがおすすめです。 -
Q:士業や不動産とどう組めばいい?
A:相続・登記・売却賃貸・解体・片付け・見守り等で役割分担し、「入口(相談)→診断→実行」を分業できる形が強いです。
この記事の背景や現場目線の補足は、ぼくの「空き家ビジネスnote」で詳しく解説しています。
















