施設入所後の「実家管理」92%が家族の負担に|実態調査結果公表とご協力への御礼
一般社団法人 空き家管理士協会では、2026年6月24日から8月5日にかけて、「施設入所時における高齢者の自宅管理・家族負担に関する実態調査」を実施しました。
このたび、200件の有効回答をもとに調査結果を取りまとめ、2026年9月9日にPR TIMESにて公表しました。
調査にご回答いただいた皆さま、またアンケートの周知・共有にご協力いただいた介護・福祉関係者、自治体関係者、関係団体の皆さまに、心より御礼申し上げます。
92.0%が「家族にとって負担」と回答
今回の調査では、施設入所中の自宅管理について、92.0%が「家族にとって負担になっている」と回答しました。
また、83.5%が「現在の介護・福祉制度の中では対応しにくい」、83.0%が「最低限の見守り支援が必要」と回答しています。
自宅管理の主な担い手は「同居していない家族」が58.5%である一方、「誰も対応していない」とする回答も34.5%ありました。
親が施設に入所したり、長期入院したりした後も、庭木や雑草、郵便物、防犯、雨漏り、災害後の確認など、住まいの管理は残ります。
一つひとつは小さな作業でも、遠方に住む家族にとっては、移動時間や交通費、仕事との調整、精神的な負担につながることがあります。
今回の調査を通じて、こうした「見えにくい家族負担」が、多くの家庭で実際に生じていることが改めて見えてきました。
「留守宅管理」を新しい支援の仕組みへ
当協会では、施設入所や長期入院などにより、一時的に人が住まなくなった住宅の管理を「留守宅管理」と位置づけています。
施設入所後の住宅は、完全な空き家とは言い切れません。
本人が退所した際に戻る可能性のある生活基盤である一方、管理されない状態が続けば、将来的に管理不全空き家へ移行する可能性もあります。
そのため、介護・福祉と空き家対策を別々に考えるのではなく、その間をつなぐ仕組みが必要ではないかと考えています。
月1回程度の外観確認、郵便物の滞留確認、災害後の一次確認、不法侵入や破損の有無の確認など、最低限の「住宅の見守り」を地域の支援として位置づけることができないか。
今回の調査結果をもとに、今後さらに検討を進めていきます。
今後は自治体モデル事業と政策提言へ
当協会では今後、今回の調査結果をもとに、自治体向けの「留守宅管理モデル事業提案書」の作成を進めます。
高齢者福祉部局、介護保険部局、地域包括支援センター、空き家対策部局などとの意見交換を重ねながら、自治体で実施可能なモデル事業として具体化していく方針です。
また、2027年3月をめどに、国および自治体に対し、施設入所後の自宅管理を、
「家族介護負担の軽減」
「本人の生活基盤の維持」
「管理不全空き家の予防」
という観点から政策課題として位置づけるための提言を行う予定です。
ご協力いただいた皆さまへ
今回200件もの回答をいただくことができたのは、多くの皆さまがこの課題を身近な問題として受け止め、アンケートへの回答や周知にご協力くださったからです。
改めまして、家族介護者の皆さま、ケアマネジャー、地域包括支援センター、介護施設、自治体、関係団体をはじめ、ご協力いただいたすべての皆さまに御礼申し上げます。
皆さまからいただいた一つひとつの声を、調査結果の公表だけで終わらせず、実際の制度や地域の仕組みにつなげていくことが、私たち協会の役割だと考えています。
一般社団法人 空き家管理士協会は、これからも「空き家になってから対応する」のではなく、「空き家になる前から支える」という視点で、留守宅管理の仕組みづくりと管理不全空き家の予防に取り組んでまいります。
調査結果の詳細
PR TIMESにて、調査結果の詳細を公表しています。
「親が施設に入っても、介護は終わらない。実家管理を92.0%が『家族の負担』と回答」
調査概要
調査名:施設入所時における高齢者の自宅管理・家族負担に関する実態調査
調査期間:2026年6月24日〜8月5日
調査方法:Webアンケート
有効回答数:200件
※本調査はWebアンケートによるものであり、回答者の属性や地域には一定の偏りがあります。調査結果は、すべての家族介護者や施設入所者の状況を代表するものではありません。
















