密集地の空き家はなぜ解体できないのか。事業者が知っておきたい4つの壁
空き家に関するトピックス2026年11月2日
「壊せばいい」が通じない4つの壁
- 接道義務: 敷地が一定の幅の道に一定の長さで接していないと、原則として建て替えができません(再建築不可)。例外の許可が取れる場合もあるため、自治体での確認が欠かせません。
- 長屋の権利関係: 壁を共有しているため、隣の所有者との合意が必要になります。所有者と連絡が取れないこともあります。
- 固定資産税: 更地にすると住宅用地特例(住宅が建つ土地の税を軽くする仕組み)が外れ、税額が上がる可能性があります。
- 所有者の事情: 親の施設入所、相続人どうしの調整、遠方に住んでいることなどで、意思決定が止まりやすくなります。
売れない物件ほど、路地が細い
空き家バンクでも動かない物件は、路地が細いことが少なくありません。
売れないから放置され、傷み、さらに危険になる。防災上のリスクと市場での売れにくさは、同じ原因から生まれていると考えられます。
提案できる3つの選択肢
- 残して管理する:外装の補修、草木の管理、近隣との連絡体制づくり
- 解体して跡地を生かす:防災空地や広場として地域に開く
- 共同で建て替える:隣地と一緒に建て替えたり、敷地を整理して道を広げたりする
「家単位」から「路地単位」へ
細い路地では、1軒だけの対策には限界があります。隣り合う所有者が話し合える場をつくること、遠方の所有者と町内会をつなぐことが、これからの空き家対策の鍵になると考えています。
事業者の役割
不動産・士業は権利の調整や共同建替えのとりまとめ、解体業は跡地活用まで含めた提案、空き家管理は路地単位の見守りと連絡の窓口、という役割が考えられます。
東京都の不燃化特区は2030年度で終了予定とされており、早めに動く価値がありそうです。
この記事の背景や現場目線の補足は、ぼくの「空き家ビジネスnote」でも解説しています。
















