「実家管理費控除」という提案。空き家対策を予防型に変える二段構え
空き家に関するトピックス2026年10月2日
実家を「管理し続ける人」を支える仕組みがない
いまの税制には、相続した空き家を売ったときに使える「3,000万円の特別控除」という特例があります。
売る人を後押しする仕組みはある一方で、持ち続けて管理する人を支える仕組みはほとんど見当たりません。
この特例は、売却価格の高い都市部と地方とで、受けられる恩恵に差が出やすい面もあると考えています。
実家管理費控除の骨格
医療費控除のようなイメージ
誰も住まなくなった実家を家族が管理している場合に、その費用の一部を控除の対象にできないか、という提案です。
あくまで山下個人の考えで、協会の公式見解ではありません。
対象として考えている費用
- 定期巡回、通風・通水(換気と給排水で建物の劣化を防ぐ作業)
- 草刈り、庭木の手入れ
- 郵便物や防犯の確認、軽微な修繕
証明のしやすさを考え、管理契約と写真付き報告書がある費用に限るのが現実的だと考えています。
「個人の財産なのに、なぜ税で?」への考え方
管理された家は、害虫や雑草の広がり、倒木、防犯上のリスクを抑え、町並みも守ります。
放置されて「管理不全空家」や「特定空家」になれば、自治体の調査や指導、最後は代執行まで、行政コストと近隣の負担が積み重なります。
控除は「家を持つ人への優遇」ではなく、「地域の管理コストを前もって減らす仕組み」という位置づけです。
ふるさと納税は入口、控除は継続
返礼品で一度管理を体験し、写真報告で必要性に気づき、継続契約を結ぶ。その費用を控除で軽くする。
二つは競合ではなく二段構えです。
事業者にとって何が変わるか
管理記録が、活用の土台になる
管理が「記録を残して契約するもの」になれば、その記録は将来のリフォームやリノベーションの計画を立てる際の基礎資料にもなりえます。初期の調査コストを抑える材料になる可能性もあります。
今のうちに整えたいこと
- 写真付き報告書の型をつくる
- 管理内容と料金を契約書で明確にする
- 地元自治体に、管理サービスの返礼品登録を相談する
この記事の背景や現場目線の補足は、ぼくの「空き家ビジネスnote」でも解説しています。

















