香川県民アンケート1位は「空き家・耕作放棄地」。事業者が読むべき3つのポイント
39.2%が選んだ「空き家の利活用や耕作放棄地の解消」
香川県は2027年度からの総合計画策定に向けて、18歳以上の県民3,000人にアンケートを行い、1,392人が回答しました。
「持続可能な香川のために特に必要な取り組み」として最も多く選ばれたのが「空き家の利活用や耕作放棄地の解消」で、39.2%でした。総合計画とは、ざっくりいうと県の「これから先の作戦書」です。
家と農地は、同じ理由で止まっていく
選択肢が「セット」だったことの意味
この項目は、県民が二つを別々に選んだのではなく、もともと一つの選択肢として設定されていました。
ただ、現場の感覚からすると自然な束ね方です。
耕作放棄地は、1年以上作付けされず、今後もその予定がない田畑のことを指します。
地方では母屋と田んぼを同じ人が持ち、同じタイミングで相続され、子世代は県外にいる、というケースがよく見られます。
家と農地は、同じ理由で同じように手が離れていきます。
活用の前提にあるのは「管理」
現場で判断が止まる理由
「早めに売る」「貸す」「解体する」といったアドバイスは正しいものの、所有者は気持ちの整理やきょうだい間の調整で立ち止まりがちです。
迷っているあいだに建物は傷み、農地は荒れていきます。
活用も解消も、資産が使える状態で残っていてはじめて選べる選択肢です。その前提を支えるのが管理だといえます。
「選びたい仕事」としての地域資産管理
県の過去の調査では、県外大学に進んだ香川出身学生が戻りたくない理由の最多は「希望する企業や仕事がない」(50.7%)でした。
高校生の求人倍率は3.76倍あり、不足しているのは仕事の数より「働きたいと思える仕事」と考えられます。
窓口はひとつ、裏側は分業
遠方の相続人に対しては、見回りを空き家管理士、修繕を地元工務店、農地の保全を農業者、相続登記を司法書士、将来の売買を不動産会社が担い、窓口を一本化する形が考えられます。
なお、農地の貸し借りや転用には農地法上の手続きが必要になる場合があるため、農業委員会などへの確認が欠かせません。
業界ごとの入りどころ
工務店は修繕の前段の定期点検、不動産会社はすぐに売れない物件の預かり管理、士業は相続の入口での管理提案、警備・清掃・介護事業者は既存の巡回ルートが強みになります。
管理は単価こそ大きくありませんが、継続的な関係が次の仕事につながりやすい分野です。
この記事の背景や現場目線の補足は、ぼくの「空き家ビジネスnote」でも解説しています。

















