サル被害と空き家管理。放置果樹と越境枝から考える、事業者の新しい役割
空き家に関するトピックス2026年10月17日
いま湯河原町で起きていること
湯河原町では、「T1群」と呼ばれるサルの群れが住宅街や温泉街を行き来しています。
今年9月には人がけがをする被害もありました。群れの頭数は2016年の36頭から昨年度は19頭に減ったとされますが、被害は続いています。ドアを開けて屋内に入るといった、人の暮らしに慣れた行動も報じられています。
問題は空き家そのものではなく、手入れされない庭と建物
放置果樹は、サルがいない地域でも火種になる
空き家管理の現場では、敷地の外にはみ出した柿の枝や落ちた実、それをつつくカラス、イラガのような刺す毛虫について、近隣から相談を受けることがあります。
サルの出没地域では、こうした果樹が動物を呼び寄せる要因のひとつになりえます。
所有者が動けない理由
遠方に住む所有者は、庭の状況に気づきにくいものです。
近所の人も指摘しづらく、親が植えた木を切ることには心理的な抵抗もあります。
廃業した旅館では、解体費用の大きさが判断を止めていることが少なくありません。
越境枝のルールが変わり、庭木管理は所有者だけの問題ではなくなった
2023年4月の民法改正で、隣地にはみ出した枝について、所有者に求めても対応がない場合などに、一定の条件のもとで隣地の人が自ら切除できる場面が設けられたとされています。具体的な要件は、弁護士などの専門家に確認することをおすすめします。
事業者が担える、建物の外側の管理
造園・剪定業であれば、越境枝の確認や放置果樹の収穫・伐採があります。
警備業であれば、閉鎖した旅館や別荘の開口部の点検が考えられます。
不動産管理であれば、巡回報告に果樹の状態や動物の痕跡を加えることで、報告の価値が高まります。
注意したいのは、野生動物への直接の対処は自治体や専門家が担うべきだという点です。管理事業者は、異変の早期発見と情報の共有に役割を持つ、という線引きが現実的です。
この記事の背景や現場目線の補足は、ぼくの「空き家ビジネスnote」でも解説しています。
















